Fe:血清鉄
血中の鉄は、造血状態の変化によって大きな影響をうけます。
このため、鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血などの診断や治療効果の判定に用います。
また、頻回に輸血をする際にも測定します。
血清中の鉄は遊離の状態では存在せず、トランスフェリン(鉄搬送蛋白)と結合しています。
そこで、トランスフェリンの全鉄結合能を測るのが総鉄結合能(TIBC)で、血清鉄が結合していない部分の
鉄結合予備能を測るのが不飽和鉄結合能(UIBC)です。通常、血清鉄を測定する際には、TIBCやUIBCも共に測定します。
正常値:80〜170(μg/dl)
血清中の鉄の濃度には日内変動があり、午前中に高く、午後から夕方にかけて低値となります。
女性は妊娠時に低下し、閉経後では男性と同様の値となります。
↑高い↑ ↓低い↓
肝障害
再生不良性貧血
白血病
鉄芽球性貧血
肝硬変
急性肝炎(実質臓器の崩壊)
巨赤芽球性貧血(無効造血)
骨髄形成不全症候群
サラセミア
ヘモクロマトーシス(貯蔵鉄の増加)
ヘモジデローシス(貯蔵鉄の増加)
溶血性貧血(溶血)
鉄欠乏性貧血
妊娠
低栄養
吸収不全
悪性腫瘍(鉄動員障害)
真性多血症(造血能亢進)
慢性関節リウマチ(鉄動員障害)
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