ALP:アルカリホスファターゼ | |
ALPは身体組織中の細胞膜に存在する酵素で、細胞で産生が増加すると、血清中の濃度が上昇します。 血清ALP活性の測定は、胆・肝系の疾患や骨疾患のスクリーニング検査、悪性腫瘍の肝転移・骨転移、 甲状腺機能亢進症などでも検査されます。 肝疾患、骨疾患、甲状腺疾患などの指標となります。 ALPは5種類のアイソザイムに分類され、ALP1・ALP2型は肝臓、ALP3型は骨、ALP4型は胎盤、 ALP5型は小腸に由来します。ALPだけで特定の疾患を限定するのは困難ですが、 アイソザイムを測定することにより、由来臓器を特定することができます。 |
|
正常値:105〜335(IU/l) 小児では骨型ALPの上昇、妊娠後期(9〜10カ月)では胎盤性ALPの出現で、成人値の2〜3倍高値になるため、 生理的上昇も考慮する必要があります。 |
|
↑高い↑ | ↓低い↓ |
急性肝炎(ALP2) 慢性肝炎 肝硬変(ALP5、ALP2) 閉塞性黄疸 乳頭部ガン 転移性骨腫瘍 骨軟化症 くる病 Peget病(ALP3) 副甲状腺機能亢進症 骨や肝に転移した肺ガン |
「ALP1」 閉塞性黄疸 転移性肝ガン 肝細胞ガン 「ALP2」 肝炎、肝硬変 「ALP3」 骨転移ガン クル病 骨軟化症 副甲状腺機能亢進症 Peget病 「ALP4」 肺ガン 膵ガン 白血病。 「ALP5」 肝硬変 「ALP6」 潰瘍性大腸炎の極期 |