眼症の治療
軽度の場合
*何もしない(様子見)
*目の回りの軟組織の腫れ(水分貯留または水腫)は、体と頭が水平になっている場合、
 寝ている間に一晩で起こる傾向がありますので睡眠中に枕を2つ重ねて頭を上げ、昼間起きている間に
 目の上に氷をあてることで腫れが引きやすくなる可能性があります。
*人工涙液の点眼剤や潤滑軟膏を1日2、3回使う。(ヒアレイン点眼液など)
 処方箋がなくても入手できますが、血管収縮剤入りの点眼薬は、目の表面の血管を傷めることがあるので避ける。
 抗生物質やステロイド入り点眼薬は普通必要ありません。眠っている間に目が完全に閉じないため、目の痛みが出る場合は
、眼軟膏や瞼を閉めるためのテーピングが必要なことがあります。
*光過敏症はサングラスの使用で、風や乾燥から目を守る。
*ステロイドの服用(2ヶ月程度)・・・ステロイドにより症状は改善されますが、目の突出や瞼の後退、および複視などには
 ほとんど変化はありません。

中度から高度の場合
*瞼の広がり(びっくり目、瞼の後退)は点眼薬(ミケラン点眼液など)
*複視は、処方めがねにプリズムを組み込む。または眼帯など。
*X線(局所外部照射治療)・・・癌治療に使われるものと同じ方法ですが、使われる照射では非常に線量が低く、
 近くにある目の組織を守るため、限られた部位にのみ照射します。
*パルス療法・・・通常は眼球の後ろに放射線をあてる球後照射を2週間行い、同時にステロイド系の炎症を抑える薬を
 点滴で投与します。点滴は1日1回で3日連続、4日休んでを病状に応じて数回繰り返します。初回治療のための
 入院期間は2〜4週間。外眼筋の炎症がすでに鎮まっている場合にはこのような治療は無効です。
*瞼の整復と減量手術・・・後退した瞼の位置を下げ、角膜の保護を行い、目の露出からくる過敏状態を緩和するもの。
 これは瞼の筋肉を部分的に少量剥離(挙筋後転術)することで得られます。さらに 過剰な瞼の組織や突出した脂肪も
 部分的に取り除く場合があります。
*目の筋肉の調整(斜視修復)・・・プリズム入りめがねでは適切な矯正ができない複視の問題が常にある場合に必要。
 目の向きがより正常な位置に来るように合わせます。
*眼窩減圧術/拡大術・・・普通は目の後ろの腫れた脂肪や筋肉を隣接する洞に脱出させるさせるための
 眼窩の骨壁(目の入っている腔)の部分的切除が含まれます。この方法の目的は、目の前方への突き出しを減少させるため、
 目の後ろの腫れた組織の量を減らすことです。これにより、角膜の保護がうまく行われるようになり、視神経にかかる圧力が
 減少します。しかし、この形の手術は目の筋肉のアンバランスを悪化させることがあり、後になって斜視の手術が
 必要になるかもしれないという問題があります。

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手術が適当となる前に病気の経過が自然に安定するのを待つこと、これは6ヶ月から数年必要なことがある。
また、手術で症状を劇的に改善することができますが、目は完全に正常な状態に戻らない可能性があることを
患者は理解しなければなりません。目の変化は、ある程度残ります。
多くは完全に治ったり、元に戻ることはありません。治療は個々の患者に合わせて行われます。
大多数の患者は、症状を緩和するための局所的処置しか必要としません。ステロイドと放射線照射は、
過度の充血や炎症を改善することができます。
外科手術は、より難しい目の問題に効果があると思われますが、これを必要とする患者の割合はほんのわずかしかありません。

最近の研究では、1年間経過を見ていたら2/3は自然に眼症の症状が改善したとする報告もあるそうです。
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私自身、ステロイドの服用を約3ヶ月続けましたが、症状の改善と言えば痛みと炎症が軽減したくらいでしょうか。
現在も時々痛みはあり、水泡も溜まります。
ステロイドの副作用はほとんどありませんでしたが、眼圧が上がった為これ以上続けると危険と言う事で中止しました。
痛みの軽減はロキソニンでも可能でした。眼高が下がる事はありませんでした。
筋肉の炎症が続きそれがひどい場合は外科的治療も考えるが、それはあくまで最終的な手段だと最初に言われました。
たぶんほとんどの眼科医が同じ所見をすると思いますが、よっぽどの状態+活動性の筋肉の炎症がない限り
パルス療法も行わないと思います。
患者からすれば「なぜ?」って「何か治療してほしい!」っていう気持ちになると思いますが、それが現状なのが
なんともいえないです。


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